2015年10月30日

「ソーシャルワーク・コラボin札幌」のご案内

日本ソーシャルワーク学会の研究推進第3委員会が開催する「ソーシャルワーク・コラボin札幌」を紹介します。

テーマは「施設入所者の権利擁護に対するソーシャルワーカーの取り組みと課題」となっていて、私たちの家族が施設に入所している者にとっても、また、施設の管理者や支援者職員にとっても、極めて関心のあるテーマになっています。

日時は2015年12月6日(日)場所は北星学園大学で、詳細は画像のとおりです。

趣旨として述べられているところは、次のとおりです。

今年になって、障害者施設での虐待事件や老人ホームにおける入居者への虐待疑惑など、権利侵害問題の報道が相次ぐ中で、入所施設の在り方が問われている。同時に施設において入所者の生活の質を高め、権利擁護を行うソーシャルワーカーの役割を見直すことが課題である。

そこで、@福祉サービス適正化委員会への苦情申立の現状と意味するもの。
A 当事者家族から見た施設の現状や問題点、
B 施設ソーシャルワーカーの取組と課題について

それぞれの立場から報告を受ける。
続いて@〜Bの実態を踏まえて、「施設の問題状況に対する社会福祉実践の構造」についての理論的検討を行い、それを踏まえて、今後の施設ソーシャルワーカーへの期待と、関係者の協働の可能性を探ることを目的とする

とあります。

ここ近年障害者総合支援法、虐待防止法、差別解消法など次々と障がい者の権利を擁護するための法律が整備されつつあり、障害者権利条約の批准後、障がい者を社会がどのように平等の人間として位置づけていくかが問われています。

しかし、障害者に対する虐待は一向になくならず、中には死亡事故まで報告されています。ソーシャルワーカーを営みそれを目指すものにとり、入所施設や老人施設などでの虐待は最も関心のある問題とされるなかで、このような研究会事業が開催されることは、大変意義のあることと思います。

ただ言えることは、虐待は26年度で88,000件でその内圧倒的に家庭内の虐待が多い現状であると聞きます。
ソーシャルワーカーは、施設など福祉事業でその役割を果たしていますが、権利擁護の問題は入所施設だけの問題に矮小化せず、しっかりと社会問題として捉え、その原因を探って解決策を見出すことが必要と思います。

虐待と権利侵害は差別意識が根底にあります。福祉現場においては、「福祉の心」も当然ながらソーシャルワーカーを含め支援職員、介護職員の待遇が悪く、心の余裕がない、「ほっとする」時間が取れない仕組みになっているのが原因です。

問題だ問題だと言っているだけではいつまでも解決しない課題が提起されていると思います。

興味のある方は是非会場に足を運んでいただければとおもいます。
実は、私ども家族会の加盟団体であります、北海道知的障がい児者家族会連合会の平山副会長が報告者として参加されますので、ぜひお話を聞いていただければと思います。

申込書はこちらです。
案内書と申込書

ソーシャルワークコラボ.jpg

ソーシャルワークコラボ2.jpg

posted by はるあき at 22:10 | 北海道 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | 行事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

権利擁護フォーラム2015in小樽市民センター

「〜年をとっても障がいがあっても、住み慣れたまちで、自分らしく暮らしたい〜」

 少子高齢化、核家族化、貧困化、人口減少という現状の中で、国は自ら老人や障がい者の対する福祉施策を手離しそのすべてを地方自治体に責任と仕事を移行させてきています。
 特に、安倍首相のもとでは「自助」「共助」が最優先され、「公助」は後回しとなってしまいます。

 成年後見制度は障害者や老人の権利を護る制度として確立し、その定着拡大のために国や自治体が様々な施策を行ってきていますが、特に成年後見人の必要性が高い知的障がい者の場合、殆どが貧困層であり、障害基礎年金のみで暮らしております。

 とても、専門性の高い弁護士や司法書士、社会福祉士などに報酬を支払う余地はないのです。ここに、千円後見制度が広がらない要因があります。
 それは、成年後見制度自体が無収入の知的障害者を対象としたものではなく、一定以上の財産を保有した老人や知的障がい者などを対象として制度設計されたからなのではないでしょうか。

 そこで「地方公共団体」とその「市民」が中心となった、これら貧困層に当たる知的障害者や老人などの権利擁護を必要とする人々を対象に、「市民後見人」制度が生まれ、他の市町村では、かなり遅れて市民後見人養成講座などが開始されていますが、小樽市においては全道に先駆けて、その活動が開始されてきました。

 今回その先駆的な経験が豊富な小樽市で「権利擁護フォーラム」が開かれることは、大変有意義なことです。
 これから他の市町村でも続々と市民後見人が生まれその活動が始まります。小樽の市民後見人の会のお話を聴くのは今後の大きな指針になると思います。

 また、障害者権利条約において、障がい者の権利とその代理権の行使について、問題が提起されており、この問題についても日本的な在り方を探求する良き機会ではないかと思います。

 時間の許す方は是非参加してみてはいかがでしょうか?

権利擁護フォーラム.jpg

 
posted by はるあき at 16:28 | 北海道 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | 成年後見制度 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月27日

全施連神奈川大会意見交換会

全施連神奈川大会意見交換会
(全施連神奈川大会3)


 さて、情勢報告、講演の次は意見交換会が行われました。この意見交換会は、全施連南守る副理事長を司会者として、予め決められた意見発表者がそれぞれ5分間自分の意見を述べ、その後会場から予め指名された発言者が5分間意見を述べ、コメンテーターである、北九州私立大学文学部教授の小賀久氏、埼玉大学教育学部准教授の宗澤忠雄氏、近江ふるさと会理事総括園長の飯田雅子氏、神奈川県知的障害者施設保護者会連合会副会長の嶋田芳樹氏がそれぞれ5〜10分のコメントを述べるという形式で行われました。


 この意見交換会は20日を第1部とし21日を第2部として2日間にわたって開催されたのが特徴でした。


 意見交換会のテーマは、第1部が「充実した日々の生活に必要な支援とは」であり、第2部は「最適な生活の場とはいかにあるべきか」で、それぞれが意見を述べ合いました。


ここではいくつかの特徴的な意見やコメントを記しておきます。


1 職員の確保が必要。そのために施設と家族が支えあって職員の処遇について考えよう。(K)


2 国家が自助努力に任せたために、命と暮らしの見通しが立たなくなったのが現状。

 国家基準が解体した。

 職員の待遇基準は措置の時代は国家公務員に準じていたが、今はその基準もなくなった。職員が将来見通しが持てるような処遇を地域で作るよう自治体に責任をもたせること。(K)


3 法律上「施設」はすでに無い。実態としての施設は地域が必要とする資源となっていく必要がある。(M)


4 施設の中では制約があるということも理解して欲しい。(I)


5 利用者の生活を向上させるには、施設と家族が車の両輪となる必要があるが、施設の車輪だけ大きい両輪ではまっすぐ進めない。(S)


6 麦飯しか食べていない人は銀シャリの味がわからない。銀シャリの味を覚えたら麦飯には戻れない。平均以下のところを平均まで持ち上げよう。(S)


7 地域にあるグループホームは、近所との付き合いがない。インクルーシブ、共生といっても根底に偏見がある。(T)


8 職員研修会の意見の中で家族会との関係でギクシャクしているところが多いのに驚いた。(H)


9 地域移行後親なきあと誰が面倒を見るのか、成年後見人に任せて良いのか。市町村における社会生活適応のための支援制度パーソナルアシスタント制度が必要。(KN)


10 虐待は施設内の立ち入りを自由にすることでなくすことができる。(T)


11 国がいう施設か地域かの二分論には反論すべき。施設は地域住民の暮らしを良くする機能を持つことが必要。施設が地域に根づく。(K)


12 虐待とは、支援者と障がい者のようにパワーバランスが圧倒的に違う優位性を持ったものが、本来なら親密的な関係が期待される関係の中で発生する行為である。本来折り合いがつけることができるはずなのに暴力になってしまう。
 

 26年度に88000件の発生。家族が多いが事業所もある。法人が競争の渦に巻き揉まれる中で発生が膨大に増えている。施設を作ることと虐待は一体。(M)


13 家族と職員がギクシャクする背景は、本人のプロフィールや家族を理解していないこと。本人の期待に応えていないところで本人の安定性がなくなる。


 本人の状態が今、ウキウキしているのか、笑っているのか、楽しくしているのか、この本人の安定性をどう支えるかが職員の仕事。家族が職員を育てることの重要性。(I)


14 理事長、施設長は自信があるほど危ない!!
家族、家族会が遠慮しないこと、預かってもらっているという考え方は捨てよう。(K)


15 施設において水回りを一箇所にまとめると安上がりだが、利用者の導線を考えていない。誰もが使いやすい設計にさせること。(K)


16 合理的配慮の提供義務は社福では努力義務にとどまっている。社福においてはそれぞれ合理的配慮の中身を発表すべきである。


 自閉、発達障害者には「スムーズレンルーム」(ほっとさせる)が必要。(M)


17 就労現場では行って聞かせようとする態度の支援者がいる。自分の無理解を棚に上げている。(M)


18 日課表などでスケジュール管理し集団生活でやむを得ないとする取り扱いは「施設ならではの虐待」と定義されている。施設においてこの認識があるかこの理解があるかどうかが重要。ただ、これをやめて個々の利用者全てに合理的配慮を徹底させるのは大きな困難を伴う。(M)


19 誰でも個室となれば、支援の放置となる可能性もある。必ずしも個室が良いとは限らない。
おいしい食事の提供は7〜8割の精神安定の力が有る。(I)


20 成年後見は家族と家族会の複数後見がよい。(HK)


21 「ルールを守ってください。あなた一人だけを特別扱いに出来ません」というのは「差別」。


 合理的配慮とは、それぞれの人に必要な配慮を特別扱いにすること。

 合理的配慮を発表しているのは国の機関。
 市町村は合理的配慮の対応要領作成は任意。
 市町村の責任を問う必要あり。(M)


22 「自立」とは支えられている自立。誰しも支えがなくては生きられない。(K)


23 「意思決定」とは、「情報を知らされないと」「味わってみないと」「着てみないと」決められない、これを助ける支援が意思決定支援だ。(K)


24 障がい者の残存能力を発揚させる支援が必要だが、期待の中で押し付けになると、障がい者は「嫌な目に会いたくないな」と自己防衛になる。(I)


25 グループホームで生活できなくなったら必ず入所施設に戻す約束が必要。(S)


26 安心安全、快適化だけでは囲い込みになる。利用者を親の軛から解き「リスクを犯す権利」「チャレンジする権利」を認めてやる合理的配慮(M)


27 日課表をやめたら職員が蜂の巣をつついたようになった。わがままな利用者が出てくる。職員に聖徳太子になろう。万能選手になろうと言っている。


 食事ごとに施設長なりが必ず事前に味を確かめる。同じ釜の飯を食うこと。


 3ヶ月問題では、病院が尿導入のまま施設に返す、胆の吸引が必要なまま返すときに対応できない施設は、結局3ヶ月以上病院にいさせてしまう。訪問医療制度を整えるべき(MN)

10月21日、意見交換会の後閉会式が行われ、決議文朗読と採決、次回大会開催地の福岡県知的障害者施設家族会連合会会長の挨拶をいただき、閉会挨拶で2日間に渡る大会の幕を閉じました。

えほん障害者権利条約 -
えほん障害者権利条約 -
posted by はるあき at 12:17 | 北海道 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | 神奈川大会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

日本障害者協議会代表 藤井克徳氏 講演(全施連神奈川大会 2)

知的障がいのある人にとって安心できる生活とは
日本障害者協議会代表 藤井克徳氏 講演
(全施連神奈川大会 2)


 情勢報告のあとはNPO日本障害者協議会・代表の藤井克典様の講演がありました。


 藤井氏は、教師をやってこられて全盲となり、障害者運動に取り組まれて今は日本を代表する日本障害者協議会の代表を務められております。
講演の中で藤井氏が訴えられたのは次の6点でした。


1 知的障がい者に対する政策水準は、日本は世界OECD各国と比較して、非常に低い。予算に占める障害者分野の比率は最低である。


 現在の知的障害分野の政策水準がどうなっているかを知ることは重要。そのためには、

1)一般市民との比較 
2)OECD各国との比較 
3)過去の政策や実態との比較 
4)障害当事者のニーズとの比較 


の4点を調査して認識しておくことが重要。


2 障害者権利条約は世界共通のルールである。条約は北極星だ、誰もが納得する共通のルールであると同時に日本へのイエローカードでもある。


 ルールは決められる過程が大事「私たち抜きに私たちのことを決めないで」。障がいは周囲の支援が大きければ大きいほど障がい者の困ることが少なくなる関係にある。


 権利条約の特徴点は、条約の中に「他のものとの平等を基礎として」のフレーズが35回出てくるように、マイナスから0に近づくことを目標にしている。


3 知的障がい者の実態はどうか。
所得の実態は日本の貧困層(勤労者平均年収の4分の1以下)以下であり、丸裸で地域に出されることは危険。


将来において一般市民と同様の生活がしたいという目標の実現は相当のエネルギーが必要。


日本は民法877条の家族扶養制度が生きており20歳以上になっても家族依存「直系血族は互いに扶養の義務を負う」があり、家族の負担が大きい。


4 安心できる生活をするために。

1)住まいと生活の場を改善する。 
2)働く場・活動する場を改善する。 
3)所得保障をする。 
4)人的支援を充実させる、そのために福祉労働者の待遇を改善する。


福祉労働者の労働対象が知的障害者だとすれば、その待遇はそのまま知的障がい者に影響する。 

5)家族依存からの脱却(民法改正) 
6)差別解消法の実質化 
7)基礎データーの集積(過去の障がい者のニーズ、実態、海外データが殆どない) 
8)障害者関連政策予算のOECD並の比率の確保。

 
5 私たちに問われることとは、正しく学び、同じ障害者関係が連携し、一般市民に伝えきり、社会に働きかけること。である。


6 本当の安心は平和な社会でこそ。
戦争に突き進む世界は悲惨な歴史が物語る。


 藤井氏はナチスドイツ下での知的障がい者の状況を調査し、その様子がNHK教育テレビで放映されたことを報告。ドイツでの数百万人のユダヤ人をガス室で集団殺戮した歴史は、あまりにも鮮明だが、実はそれ以前に知的障害者が7万人〜20万人もガス室に送られて殺戮されている。


多くの医者が「苦悩から救う」という名目で一人ひとりに病名を偽造してガス室に送り込んだ歴史を糾弾。


次回NHK教育テレビ放送 11月7日(土)23:00〜。

えほん障害者権利条約 -
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タグ:藤井克徳
posted by はるあき at 12:16 | 北海道 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | 神奈川大会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

第11回全施連全国大会in神奈川開催

第11回全施連全国大会in神奈川開催
(全施連神奈川大会1)

 この大会は全施連が毎年全国各地持ち回りで開催しておりますが、今年は神奈川県横浜市で開催されました。


 一昨年は北海道札幌市で、昨年は愛知県豊橋市で開催されたのに引き続き11回めとなりました。参加者は全国各地から総勢590名、北海道からは12名が参加いたしました。


 開催場所はローズホテル横浜というホテルの2階で舞台と37脚の丸テーブルに約15名ずつ座る形でした。


 ここローズホテル横浜は、横浜市の中華街の真ん中にあって、一歩外に出ると、そこは中国の繁華街そのもの、中国語が飛び交う中華料理の匂いが漂うところでした。


 さて、10月20日大会初日です。12時10分から開会式で、全施連由岐理事長の主催者挨拶と来賓として黒岩神奈川県知事、林横浜市長、橘日本知的障害者福祉協会会長の祝辞がありました。


 紹介された来賓の中には、神奈川県育成会、横浜市育成会、川崎市手をつなぐ親の会から3名の代表者が見えられていました。手をつなぐ育成会とは同じ知的障害者を家族に持つものとして今後とも一緒に手を携えていく必要があります。


 次に、由岐理事長の情勢報告がありました。
 この中では安保法制が成立した中での憲法25条の文化的生活を営む権利を巡る戦いの重要性、成年後見制度利用促進法案の動き、社会福祉法人制度改革をめぐって家族の理事会評議員会への参加の重要性、成年後見制度の問題点、虐待は差別意識が根底にあることの指摘がされました。


 さらに、親なきあと入所施設などが終の住処となるためには、制度的に、65歳問題、3ヶ月問題、配置医師の問題の解決がどうしても必要であることが述べられました。

えほん障害者権利条約 -
えほん障害者権利条約 -
posted by はるあき at 12:13 | 北海道 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | 神奈川大会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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